世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


オクトモア 11.1    59.4%

  • 蒸溜所名: ブルックラディ蒸溜所
  • 地域: アイラ
  • ブランド: レミーコアントロー
  • 価格帯: £121-180
  • 入手可能場所: 限定
  • 掲載号:174号

フィービー・カルバーSCORE8.0

香り
かすかに薬っぽい匂い。防腐剤のような印象から、靴裏のゴムっぽい匂いに移行する。リッチな砂糖漬けのカシス、バニラ、シナモンのあたたかさ。フレッシュな洋ナシと砂糖漬けにした柑橘の皮。やがてフローラルな蝋の匂いもしてくる。
口に含むと予想外に甘く、やがて木のスモーク香が中心になる。そこに対峙するのは、シナモンのスパイスと靴裏のゴム。フローラルな蝋の匂いは、古い革製品のような印象に変わる。松材や軽やかなオレンジのような刺激も感じさせる。
フィニッシュ
軽やかな木のスモークと松材の後味。余韻の長さはミディアム。
コメント
アイラをめぐるスムーズな旅へといざなうウイスキー。ちょうどよい複雑さを持った風味で、ずっと興味を惹きつけられる。

クリストファー・コーツSCORE8.0

香り
ペアドロップ(キャンディ)と石炭のスモーク香。かすかに灰のような匂いがあり、ギリシャ風ヨーグルトと砂糖煮した原生種のリンゴも感じさせる。砂糖漬けのグースベリーとショートブレッド。
濃厚なアップルジュースとペアドロップキャンディーの風味が増してくる。そこには木のスモークや繊細な薬っぽい風味も伴っている。心地よいバニラクリームの香味要素もあり、甘いモルト風味やスポンジケーキの味わいも感じさせる。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアム。少し辛味も感じるが、堅実なスモーク香とバニラ風味は持続させている。
コメント
堅実なウイスキーで、スピリッツの特性が前面に出ている。個人的には定番のウイスキーのひとつに数えて、何度でも楽しみたいタイプ。やや複雑さに欠けるところも、オールラウンドなタイプだと思えばいい。